2011年12月6日 of GAIPRO.NEWS

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見た目ではない!リグはこう使う

2011.12.6

iPhone4S

 弊社でも取材撮影に於いては高い駆動率のSONY HVR-Z5J。ハンドベルト型カメラながら、ショルダータイプに匹敵するほどの操作性と性能を備えていると思っています。ただ、比較的大型ハンドベルトカメラゆえに現場によっては長時間の手持ち撮影は厳しいものがあります。先日も某企業研修撮影で数時間、ハンディで撮影していたら次の日肩が上がらなくなりました(笑)そこで前から気になっていたリグがあったので購入してみました。これが目から鱗!長時間の撮影でもかなりラクチンです。DSLRの現場では一般的なリグ。「あんなもの、現場で手間増えるだけの見てくれだまし」と目をつむってきましたが、実用的に使用すれば、これほど意味ある機材は無いと思い直しました。今回は筆者が「コレだ」と思ったリグの実用的な使用例を紹介したいと思います。

GENUS製ショルダーリグ

GINUSリグリグは重心バランスが命Z5J向けシュルダーサポートやリグはいくつか出ていますが、正直ぜんぜん「楽」にならないリグも多いです。筆者もレンタルしたり販売店でいくつも試させてもらったりしましたが、なかなかコレだというリグがありませんでした。そんな中、システムファイブさんで展示していたGENUSのリグに目が止まりました。決め手は後方のウエイトでの丁度いいバランス取りと、ショルダーパットのフィーリングでした。値段も高くもなく安くもなく、といった所でしたがZ5Jのショルダー型化にと思い切って購入したら、結果としてZ5Jにはベストマッチでした。ショルダー型化のポイントは、なんといっても全体の重心が肩にくることです。でないと結局手元側に負担が行ってしまい、ぜんぜん楽になりません(苦笑)GENUSショルダーリグは、後方のウエイトの位置と中央のショルダーパットの位置が絶妙に調整できるので、Z5Jを前方につけた場合のバランス取りが完全に出来ました。これでZ5Jの長時間手持ち撮影も苦ではありません。どんと来い!です(笑)


三脚からリグへ素早く移行するための工夫

UNクイックシューUN-8151 [ユニバーサルクイックシュー L]を利用さて、リグが用意できたからといって現場での機動力が落ちるのも問題です。ここが筆者がいままでリグを購入しなかった最大の理由でした。持ち運ぶ手間もさることながら、カメラの着脱がいちばん問題です。通常は三脚で撮影していて、あるタイミングでハンディ、という流れはよくある場面です。そこでいちいちリグの付け替えに時間かかっていたら撮らなきゃならないものも逃してしまいます。
 リグに三脚のフネを付けておき、リグごと着脱するというのが一番スマートですが、残念ながらGINUS製ショルダーリグはフネを付けるとなるとリグ先方(カメラの真下付近)に付けることになり、三脚装着時のバランスがとれません。UNクイックシュー三脚からリグへはワンタッチリグごと無理矢理付けた所でショルダーパットが三脚と干渉して、その都度ショルダーパットの位置を調整しなければなりません。そこでリグの三脚装着はあきらめて他の方法をいろいろ考えてみました。結果、UN-8151 [ユニバーサルクイックシュー Lサイズ]を利用してみました。これがまた秀逸!最初は装着時にガタつきがあるのでは?と不安でしたが、かなりしっかりした作りでガタつきも無くワンタッチで装着可能です。このクイックシュー本体を三脚のフネとリグの両方に付けておいて、アタッチメントをZ5Jに装着しておけば、三脚→リグへの移行が瞬時に可能になります。ボタン一つで三脚からカメラをリリース、リグにカッチャンと装着→手持ち撮影でOKです。これで現場での機動性問題クリア。UN製クイックシュー(L)はリグ用途に限らず、通常の三脚撮影にも威力を発揮すること間違い無しです。もっと早く、このクイックシューに出会っていればよかったと思うほどです。


EOSムービー(DSLR)での利用

GINUS

EOSこれでEOSも気軽に手持ち撮影Z5Jのために買ったリグでしたが、当然DSLRでの利用も想定していました。タイミングよく、次回の撮影でEOSをハンディで撮影しなければならない案件が浮上(現場での足場が悪いのと時間的制約でハンディですばやい撮影が望まれる)今まではリグに目を向けていなかった筆者は普通にEOSを手持ちで撮影していました。ISの効くレンズであれば、そこそこ奇麗に撮影できます。しかし長時間安定して撮影するためには、やはりリグの利用は便利そうです。そこでさっそくEOS用に調整してみました。普通にEOSを装着すると、背面のモニターは当然目の前より右側に来てしまい、モニターが見づらくなってしまいます。そこでヨドバシで短めのカメラプレートを買って来てカメラがリグより左側で固定できるように工夫しました。これで目の前に背面モニタ画面が来ます。カメラプレートカメラプレート利用でファインダー位置を調整さらに数年前にビデオサロン通販で購入したUNのルーペを装着。あとはルーペが右目にピッタリくるようにカメラ位置を調整して完成!すばらしく撮影し易そうです。重心もしっかり肩に来ていますし手元への負担がありません。試しにCanon EF 70-200mm F4 L IS USMを付けて撮影してみました。ISを効かせることで、結構なズームでも手持ちで問題ありません。ルーペでのフォーカス合わせも思いのほか快適で、すばらしいです。70-200mm F4 L IS USMはピントリングとズームリングのフィーリングが良く動画向きです。多少値は張りますが持っていて損無い1本。基本はこのレンズとリグで行きたいと思います。

さらに発展、EVF利用で格段にグレードアップ

GINUS

 もうこうなってくると筆者の欲が止まりません(笑)EOSの背面モニタにルーペを付けてビデオライクに撮影するのはいいのですが、カメラマンの目でEOS背面の液晶画面が塞がれることにより現場ディレクターに映像をLIVEで見せられないのは不満が残ります。撮っては再生して見せる、というのでもいいのですが、ディレクターに映像のスルーを送れれば、画角決めなどその場でのコミュニケーションも円滑になります。そこで、これも前から気にはなっていたZACUTO社のZファインダーEVF プロを購入しちゃいました。若干暴走気味です。ZACUTOHDMI outがあるので外部モニターに映像を送ることが可能決め手は小型ながら800x480の解像度でHDMIスルーが付いていること。そしてファインダーの跳ね上げも付いているので、リグの装着によっては、もうショルダー型業務用カメラのDSLR版の出来上がりです。バッテリーはEOS5Dmark2及び7Dの純正バッテリーが使えます。さらにピーキング機能やゼブラ表示、マーカー、音声レベル表示まで、小型ながら中身は業務用モニタそのものです。リグへの設置はカメラプレートを利用して、リグを担いだ際、ちょうど右目にくる位置に調整して付けます。EOSとはHDMIで接続し、EVF本体のHDMIアウトから、外部モニターに映像を送ります。さてさて、ここまでやってしまったのだから撮影で元をとるしかありません。しかしながら、きっと快適な手持ち撮影が出来るようになったと思います。実際の使用レビューは、またFacebookのロケ日記でレポートします。


ZACUTOZACUTO

 Z5Jをショルダーカメラにしたい、という想いが端を発した弊社のリグデビュー。DSLRの現場では「見てくれ」も重要で、なんでもかんでもリグに固めてオオゲサに見せる、というパフォーマンスも少なくありません。正直、筆者はフォローフォーカスとマッドボックスには未だネガティブです。特にフォローフォーカスはフォーカスマンあってのもの。また別にマッドボックスに執着しなくても十分フィルターワークは出来ますしハレ切りもレンズ純正のフードに黒アルミで十分です。一人で使うには正直必要無いし付けるのも手間で、さらにレンズ交換時には邪魔なだけ、とか思っています。しかしながらリグに関しては本来の便利さを再確認しウマく使うことでかなり便利な道具となることが分かりました。今後、様々な現場で機動力あるカメラワークならぬ”リグワーク”を行いたいと思います。

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Facebook:ロケ日記 Vo.15 山林撮影 Canon EOS7D+ZACUTO ZファインダーEVF プロ

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